DJI Mini 5 Pro 夜間安全性能検証

1.はじめに

新しく登場した DJI Mini 5 Pro。
前モデルである Mini 4 Pro から、さまざまな点で進化を遂げました。

センサーサイズの大型化や飛行時間の延長など、多くのアップデートが施されていますが、
今回はその中でも 「暗所での安全性能」 に注目してご紹介します。

2.ビジョンセンサーの進化

Mini 4 Proでは、障害物検知が有効になるために 15ルクス以上 の明るさが必要でした。
一方で、Mini 5 Proは わずか1ルクス から対応可能に進化しています。

つまり、これまでよりも暗い環境でも、安全に飛行できるようになったということです。

では、本当に暗所でも障害物検知が有効なのか?
実際に検証を行ってみました。

今回の検証環境は、照度計で測定したところ 4ルクス。
一般的な夜間の屋外照明下に近い、かなり暗い状況です。

→わずか 4ルクス の環境でも、しっかりと 障害物検知が有効 になっていました。

この結果から、暗所でもビジョンセンサーが正常に機能している ことが確認できます。

※環境条件によって結果が異なる場合があります。
※実際の飛行の際は、周囲の安全に十分ご注意ください。

3.LiDARセンサーの搭載

次に注目すべきは、Miniシリーズ初となるLiDARセンサーの搭載です。

▷ LiDARセンサーとは?

レーザー光を照射し、その反射を計測することで周囲の距離や形状を正確に捉える技術です。
カメラでは認識しづらい暗所環境でも、LiDARにより障害物を検知することが可能になります。

▷ 実験:1ルクスよりも暗い環境下での比較

この検証ではLiDARセンサーの有用性を確かめるため、ビジョンセンサーが働かない1ルクスよりも暗い環境下で検証を行いました。

① ビジョンセンサーのみ(機体側面で接近)


→ 障害物を認識できず。

② LiDARセンサー(機体前方で接近)

→ 障害物をしっかり検知。

暗所でも確実に動作するLiDARセンサーの効果が明確に分かります。

なお、LiDARセンサーは 前方のみに搭載 されています。
では、この前方LiDARがどんな場面で活きるのかを見ていきましょう。

4.RTHで活きる前方LiDAR

RTH(リターントゥホーム)が作動すると、機体は進行方向を前方に向けて帰還します。
その際、前方に搭載されたLiDARセンサーが障害物を検知してくれるのです。

暗所でビジョンセンサーが機能しない場合でも、プリセットされたルートに従って安全に帰還します。

  • RTH高度より低い場合 → 設定された高度まで上昇して帰還。
  • RTH高度より高い場合 → そのままの高さで帰還。
  • 前方に障害物を検知した場合 → 自動的に上昇、または停止して回避。

離陸時と着陸時では、照明や障害物の状況が変化することも多いですが、
Mini 5 Proの前方LiDARセンサー があれば、夜間でも安心して帰還操作を任せることができます。

4.さいごに

DJI Mini 5 Proは、

  • 1インチ大型センサー による暗所でのノイズ耐性の向上
  • 前方LiDARセンサー による暗所での障害物検知能力の向上

この2つの組み合わせにより、夜間や暗所での撮影・飛行を飛躍的に安全かつ快適にしてくれます。

夜でも安心してフライトを楽しめる ― それが新しいMini 5 Proの魅力です。

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