Phase One製品「iXM-100」「iXM-GS120」統合マニュアル


Phase One(フェーズワン)製品の「iXM-100」と「iXM-GS120」をP3ジンバルに取り付けてDJI Matrice 300/350 RTKに搭載した使用方法やメンテナンス、各種アップデート方法についてまとめたマニュアルになります。

詳細な設定方法や多くの機能について詳しく解説しております。
Phase One製品を最大限に活用するための参考として、ぜひチェックしてください!
※本記事の内容は作成時点の情報に基づいています。最新の仕様や情報は変更される可能性があります。

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目次

1.Phase Oneについて

2.必要なアイテム

3.専用のダンピングプレートに交換

4.P3ジンバルの取り付け方

5.機体とペイロードのキャリブレーション

6.オペレーターモード

7.ソフトウェアコントロール

8.ハードウェアコントロール

9.詳細設定

9-1.カメラビュー上での詳細設定

9-2.送信機設定

9-3.ジンバル設定

9-4.ペイロード設定

・Auto Capture Mode

・Laser Rangefinder Based Triggering

・AF Limit control 

・Focus Bracketing Mode

10.トラブルシューティング

11.メンテナンス

12.各種アップデートの手順

12-1.P3 Payloadのアップデート

・HDMI MODULEのアップデート

・P3 BOXのアップデート

・P3 GIMBALのアップデート

12-2.DJI Skyport V2アップデート

12-3.Phase One iXMのアップデート

 

1.Phase Oneについて

通常のカメラよりセンサーの大きいラージフォーマットカメラのリーディングカンパニーで、世界最高の高解像度カメラを製造しています。
デンマークに本社があり、日本国内でカメラを製造しています。
広告写真の撮影やプロフォトグラファーが使う、ハイエンドカメラの製造・販売からスタートしたカメラメーカーです。
一眼レフカメラから航空撮影用、マシンビジョン向けカメラ、ドローン搭載用カメラなどの多種多様な製品を世の中に提供し続けています。

長野県佐久市で製造を行っている「MADE IN JAPAN」製品です。

 

2.必要なアイテム

DJI Matrice 300/350 RTK ドローンにPhase One P3 ペイロードを搭載するには、以下の5点のアイテムが必要です。

1.Phase One iXM-100 もしくは Phase One iXM-GS120

     

2.DJI用Phase One P3 ジンバル

3.DJI Matrice 300/350 RTK (ドローン)

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4.追加のDJI RC Pro/ DJI RC Plus (リモートコントローラー) -デュアル操作時のみ必要

5.ファームウェア・アップグレード用PC

 

3.専用のダンピングプレートに交換

■ダンピングプレートの取り外し方

1.ドローンスーツケースの保護クレードルをドローンの上部に置きます。(M300RTKのみ保護グレードルが付帯しています。保護グレードルがない場合は、ビーコンが壊れないように仰向けにするように心がけていただけますと幸いに存じます。)

2.ドローンを仰向けにします。

3.プラスドライバー#0を使って、USB-Cコネクタをドローンに固定している両方のネジを外します。ネジは後で使うために取っておいてください。

4.ドローンからコネクタを取り外します。

5. 2.5mmの六角レンチを使ってダンピングプレートをDJI Matrice 300/350 RTKの底面に固定している2本のネジを外します。

6. 2.5mmの六角レンチを使い、ダンピングプレートをDJI Matrice 300/350 RTKの前面に固定している2本のネジを外します。

7. DJI Matrice 300/350 RTKのダンピングプレートを取り外します。

 

■ダンピングプレートの取り付け方

1.P3ジンバルキットに同梱されている4本のM3×6ネジを用意します。

2.P3ダンピングプレートを下図の位置にセットします。

3. ダンピング・プレートを所定の位置に保ちながら、各ネジを所定の位置に挿入します。

4. ネジを再び開き、ネジ山にロックタイト222を一滴垂らし、ネジを所定の位置に挿入します。60cNmのトルクでネジを締めます。

5. USB-Cコネクタを接続します。

6. 各ネジを所定の位置に挿入し、トルク5cNmで締め付けます。

 

4.P3ジンバルの取り付け方

  1. クイックリリースソケットから保護メタルキャップを外します。

  2. ジンバルをダンピングプレートのクイックリリースソケットに差し込み、アンロックマークとソケットの白いマークを合わせます。

  3. 取り付けリングを右に回し、ロックマークがソケットの白いマークの反対側に来るまで回すと、カチッと音がしてロックされます。

  4. 外す際は右側のロック解除ボタンを押しながら取り付けリングを左に回します。

 

5.機体とペイロードのキャリブレーション

  • P3ジンバルとカメラは、工場出荷前にPhase Oneによって最適化されています。お客様が所有しているiXM-100またはiXM-GS120を使用する場合は、最新のファームウェアにアップグレードし、P3ジンバルと連携できるようにしてください。(各種アップデート手順参照)

  • DJI Matrice300/350RTKとリモートコントローラーは、工場出荷前にDJIによってペアリングされています。

■コンパスの校正

DJI Matrice 300/350 RTK ユーザーマニュアルの説明に従って、地上でコンパスのキャリブレーションを行います。

■重心の調整

最初の離陸を行う際、DJI Matrice 300/350 RTKの重心をDJI Matrice 300/350 RTKユーザーマニュアルに記載されているようにキャリブレーションする必要があります。

注意

※最初の離陸は、最小限の風条件の下で行ってください。

※かなりのペイロードを搭載しているため、最初の離陸は、約3m/10ftの高度に達するまで、スロットルを少なくとも80%まで前方に傾け、素早く離陸を行う必要があります。毎回意識して離陸を行ってください。(安全確認をして、可能であれば100%上に舵を切った方が良いです。)

 

6.オペレーターモード

使用するDJI Pro/Plus RCコントローラーの数により、以下のオペレーターモードが利用可能です。

■シングルオペレーターモード

1台のDJI Smart Controller Enterprise/DJI RC Plusを使用してDJI Matrice 300/350 RTKを操作する場合に使用します。

■デュアルオペレーターモード

2台のDJI Smart Controller Enterprise/DJI RC Plusを使用してDJI Matrice 300/350 RTKを操作する場合に使用します。
この場合、1人のオペレーターがDJI Matrice 300/350 RTKを、もう1人のオペレーターがペイロードを制御します。デュアルオペレーターモードでは、以下のソフトウェアオプションが利用可能です。

利用可能なソフトウェアオプション

  • DJI Pilot
    機体オペレーターとペイロードオペレーターの両方が DJI Pilot アプリ を使用して操作

  • DJI Pilot 2
    最新のファームウェアを使用している場合、DJI Pilot 2 もサポートされ、より直感的なUI、作業効率の向上、詳細な制御機能が利用可能

 

7.ソフトウェアコントロール

1.カメラ情報オーバーレイ

・ヒストグラム
・カメラ設定(ISO、F値、 シャッタースピード)
・カメラステータス
・ストレージステータス
・フォーカス距離
・LRF測定距離

2.フローティング・ウィンドウ

初期化情報、警告、エラーの表示

3.フォーカスポイント

フォーカス位置とレーザー距離計の計測値表示

4. AF/MF切り替えスイッチ


オートフォーカスとマニュアルフォーカスの切り替え

5. その他の設定

ペイロードの追加設定など

6. メニュー

SDカードフォーマット
オプションへのアクセス

7.フォトモード

フォトモードの設定

8.シャッターボタン

画像の撮影

9. ペイロード設定

ペイロードのパラメータ設定(カメラ、ジンバル)

 

8.ハードウェアコントロール

画像2.jpg画像3.jpg

画像4.jpg

画像6.jpg画像5.jpg

 

1.メインウィンドウ表示ボタン

カスタム可能
推奨設定ペイロードとFPVウィンドウの切り替え

2.シャッターボタン

写真の撮影

3.ジンバルピッチホイール

ジンバルのピッチを上下に調整

4.ジンバルヨーホイール

ジンバルの左右のヨーを調整する

5.録画ボタン

フォーカスマスクのオン/オフを切り替える

6.ジンバル復帰ボタン

カスタム可能

推奨設定:ジンバルを中心に戻す

7.5Dボタン

設定可能な機能ボタン



 

 

9.詳細設定

9-1.カメラビュー上での詳細設定

このセクションの目次 ■特定のエリアの拡大
■マニュアルフォーカスへの変更
■ジンバルコントロールのアクセス
■自動露出のオン/オフの切り替え
■ISOまたはEVの変更
■カメラ情報オーバーレイの切り替え
■キャプチャープレビューの切り替え
■フローティングウィンドウの切り替え
■フォーカスピークのオン・オフの切り替え


■特定のエリアの拡大

1.メインペイロードウィンドウで必要なエリアをタップします。
タップした位置にAFボックスが表示され、画像が選択した領域にズームインします。
ズームインをキャンセルするには、任意の場所をタップします。

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■マニュアルフォーカスへの変更

1. をタップします。フォーカスモードがマニュアルに変わります。

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2.必要に応じてフォーカススライダーを上下に動かして調整します。

※無限遠レンズを取り付けた場合でもこの項目は表示されますが、無限遠レンズはフォーカス機能が無いので調整は行えません。

 

■ジンバルコントロールのアクセス

1.PSDKをタップします。

2. をタップします。

3.PSDKウィンドウを閉じるには、もう一度PSDKをタップします。

1. ジンバル中心位置を再調整
2. ジンバルアップ
3. ジンバルパンを再センタリング
4. ジンバルピッチアップ

2と4をタップするとジンバルが大きく動く事があります。(非推奨)

 

■自動露出のオン/オフの切り替え

1. PSDKをタップします。

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2. をタップします。
AEがONの場合:水色 AEがOFFの場合:グレー

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Q . AE(自動露出)の使う場面を教えてください。

オート露出機能なので、使用は任意です。

適切な明るさで撮影できるように露出設定が自動調整されるため、暗い場所ではシャッタースピードが遅くなりブレてしまったり、絞りが開放になり被写界深度が浅くなる可能性あります。

AE Priority(AE優先度)で自動露出(AE)の優先度を設定できます。

明るさの状況に応じて、選択した優先順位に従って各パラメーター(絞り値、ISO、シャッター速度)の事前に決めた範囲内で最適な露出を決定します。

AE Priority(AE優先度)の詳細はコチラ


 

■ISOまたはEVの変更

1. PSDKをタップします。

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2.必要に応じてまたはをタップします。

を押すと AEがオンの時:露出値が+ AEがオフの時:ISO感度が+

を押すと AEがオンの時:露出値が- AEがオフの時:ISO感度が-

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■カメラ情報オーバーレイの切り替え

1. PSDKをタップします。

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2. をタップします。
オーバーレイ表記がONの場合はアイコンが水色になります。

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■キャプチャープレビューの切り替え

1. PSDKをタップします。

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2. をタップします。
アイコンに赤字の✕表記が出ている時は、プレビュー表示が表示されません。

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■フローティングウィンドウの切り替え

1. PSDKをタップします。

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2. をタップします。

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カメラのステータスが表示されます。P3 int Success が正常表記です。

その他のステータス

  • Flushing Failed
    データの保存ができていない可能性があります。カメラ・ジンバルを再起動してください。

  • The camera cannot function without a lens
    レンズが認識されていません。レンズを再装着してください。 

 

■フォーカスピークのオン・オフの切り替え

1. PSDKをタップします。

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2. をタップします。

フォーカスが合っている部分の輪郭が緑色で表示するかを設定できます。

フォーカスピーキング表時中はアイコンが水色になります。

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9-2.送信機設定
■C1,C2,5Dボタンに特定の機能の設定

1. をタップします。

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2.リモコン設定をタップします。

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3. RCボタンのカスタマイズをタップします。 

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4.カスタマイズしたいボタン/ポジションの現在の定義をタップ(C1,C2,5D (UP・DAWN・L・R) )

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5.必要な機能グループを選択します。 

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6.そのボタンを操作したい機能を選択します。 

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以下の表はPhase Oneが推奨する設定可能なボタンとその組み合わせです

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9-3.ジンバル設定

■ジンバルのジャイロスコープ校正

ジンバルの目標角度と実際の角度の間に偏差(またはドリフト)が観察される場合、ジンバルのジャイロスコープ(物体の傾きや回転を検知するセンサー)を再校正する必要があります。
最高の性能を得るために、ミッション開始直前に現場でジンバルのジャイロスコープを校正する事を推奨します。

 

1.画面右上の…をタップします。

2.Payload①をタップしてGimbal Calibration②をタップします。

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3.ドローンが静止し、ジンバルが動くようなものがないことを確認し(ドローンやジンバルは水平でなくても可)OKを押します。

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4.ジンバルのモーターがパワーダウンし、キャリブレーションが開始されると、ジンバルコントローラーのLEDが白く点灯します。このプロセスでは、ジンバルが約10秒間動かないようにする必要があります。ジンバルが動いた場合は、時間が延長されます。

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5.正常に完了すると、ジンバルのモーターに再び電源が入り、ジンバルコントローラーのLEDが紫色に点灯し、下図のようなメッセージが表示されれば完了です。

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9-4.ペイロード設定

ペイロード設定内の項目を上から説明しております。
※本記事の内容は作成時点の情報に基づいています。最新の仕様や情報は変更される可能性があります。

このセクションの目次 ■Custom Information
■New Folder
■Load from Profile
■Auto Capture Mode
■Laser Rangefinder Based Triggering
■インターバル(タイムラプス)モードの選択と設定
■AF Limit control
■Focus Bracketing Mode
■Overlay Preview
■Overlay Setting
■Orientation Setup
■ISO
■Shutter Speed
■Aperture(絞り)
■AE Compensation(AE補正)
■AE Priority
■Mass Strage
■パラメータプロファイルの保存/ロード/デフォルトリセット
■メモリーカードのフォーマット
■Gimbal Pitch Angle
■パラメーターモードの変更

 

■Custom Information

128文字以内の任意のテキストを入力します。
テキストは画像のXMPメタデータに「Custom Information」として表示されます。

■New Folder

フライト中に撮影した画像を保存するための新しいフォルダを作成します。
フォルダ名は ***phaseone の形式で、***は 100 から始まり、新規フォルダを作成するたびに1 ずつ増えます。

mceclip0.png

 

■Load from Profile

保存されている3つのカスタムプロファイルから1つを選択するか、すべてのパラメーターをデフォルト設定にリセットします。

mceclip1.png

■Auto Capture Mode

以下のモードのいずれかを有効にすると(Offを除く)、設定用の追加関連パラメータが表示されます。

mceclip2.png

  • Off
    手動で撮影を行います。

  • Distance Interval
    Auto Capture Setting内のDistance Interval[cm]で設定した距離をカメラが移動するたびに撮影を行います。デフォルト:500

    距離は以下の3つの測定基準で設定できます。
    ・Vertical(垂直) 
    ・Horizontal(水平) 
    ・3D : Vertical(垂直)とHorizontal(水平)の組み合わせ

  • Time Interval
    Auto Capture Setting内のTime Interval[s]で設定した時間間隔に従って、撮影を行います。デフォルト:3

  • LRF Trigger (詳細は以下のLaser Rangefinder Based Triggering参照)
    レーザー距離計のビーム内でフォーカス制限内(AF設定のAF最小距離とAF最大距離)を物体が通過するとAuto Capture Setting内のLRF Triggered Capture Countで指定した回数だけ撮影されます。
    このモードが有効な場合、撮影回数の進行状況がフォーカスポイントの周りに円で表示されます。
    また、Focus Limit Controlは自動的にGate Distanceに設定されます。

  • Corrected LRF Trigger (詳細は以下のLaser Rangefinder Based Triggering参照)
    レーザー距離計のビーム内でフォーカス制限内(AF設定のAF最小距離とAF最大距離)を物体が2回通過するとLRF Triggered Capture Countで指定された回数だけ予測的に撮影がスケジュールされます。
    このモードが有効な場合、フォーカスポイントの周りの円は、キャプチャカウントの進行状況を示します。
    ・画面の黄色の円は残りの撮影回数を示します。
    ・画面の緑色の円は撮影がスケジュールされた事を示します。

    LRF Triggered Time Correction [ms]が各撮影のスケジュール時間に追加されます。
    このモードが有効な場合、AF Limit Control は自動的に Gate Distance に設定されます。

  • Burst (iXM-GS120のみで使用可能)
    カメラで達成可能な最短の時間間隔で一連の画像を撮影します。
    このモードでは、撮影回数も設定する必要があります。

  • Auto Capture Modeの開始と停止方法
    1. 必要なAuto Capture Modeを選択します。
    2. 撮影ボタンをタップします
    ※Distance Intervalが有効な場合は、キャプチャを1回押すと画像撮影が開始され、2回押すとオートキャプチャモードが停止します。

 

■Laser Rangefinder Based Triggering

Auto Capture ModeでLRF Trigger・LRF Corrected(予測) Triggerで設定したモードと同じ機能が使えます。
プロポ上ではLRF Triggerを選択すると下記記述のDirect Triggeringを行います。
LRF Corrected Triggerを選択すると下記記述のPredictive Triggeringを行います。

  • LRF Trigger(Direct Triggering)
    風車のブレードがオートフォーカスの範囲内でレーザー距離計のビームを横切ると、キャプチャがトリガーされる。
    ※以下の映像は、風車を模擬的に再現して実施した検証動画です。

LRF Trigger(128) (1).gif

画像36.png

  • 設定箇所
    ・AF Min Distance:フォーカスが合うと予想される被写体までの最短距離
    ・AF MAX Distance:フォーカスが合うと予想される被写体までの最長距離
    ・AF ストラテジー:レーザー距離計の測距に基づいてカメラがフォーカスを動かす方法(推奨オプション: ゲートディスタンス)
    ・レーザートリガーキャプチャ数:撮影シーケンス開始後に取得する枚数

  • Corrected LRF Trigger(Predictive Triggering
    レーザー距離計のビームがオートフォーカスの範囲内で2回横切られた後、次の撮影が予定され、ビームが再び横切られるのと同時にシャッタートリガーが動作し撮影が行われます。(撮影をシャッタートリガーする際の遅延を考慮した補正を加えます)
    ※以下の映像は、風車を模擬的に再現して実施した検証動画です。

Corrected LRF Trigger (1) (1).gif

画像37.png

  • 設定箇所
    ・AF Min Distance:フォーカスが合うと予想される被写体までの最短距離
    ・AF MAX Distance:フォーカスが合うと予想される被写体までの最長距離
    ・AF ストラテジー:レーザー距離計の測距に基づいてカメラがフォーカスを動かす方法
              (推奨オプション: ゲートディスタンス)
    ・レーザートリガーキャプチャ数:撮影シーケンス開始後に取得する枚数
    ・レーザートリガーキャプチャ補正:スケジュールされた撮影時間に追加されるリードタイム/遅延の値

 

■インターバル(タイムラプス)モードの選択と設定
※マッピングミッションを行う際は使用しないでください。

1. をタップします。

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2. PSDKをタップし、Auto Capture Modeまでスクロールダウンし、Time Intervalに設定されていることを確認します。

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3. Setting Value(設定値)でインターバル値を設定します。 

4. ✖をタップして設定を閉じます。

あるいは

1. をタップします。

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2. タイマー撮影をタップし、連続撮影間の必要な間隔を選択します。
1秒・3秒・5秒・7秒・10秒・15秒・20秒・30秒が選択可能、これら以外のインターバル間隔の場合は、PSDK設定内から設定してください。

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3. 画面の任意の場所をタップして、ウィンドウを閉じます。

 

■AF Limit control

対象物に対して適切なフォーカス設定を決められた範囲で効率よく自動で行います。送電線などのようなフォーカスが後方に抜けてしまう構造物におすすめです。 (撮影自体は行いません、インターバル撮影などと併せてご使用ください)

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  • Clip Distance(デフォルト)
    幅広い距離でフォーカスを合わせる必要がある場合に使用します。

    ・被写体までの距離がAF最小距離より短い場合、フォーカスはAF最小距離に設定されます。

    ・被写体までの距離がAF最大距離より長い場合、フォーカスはAF最大距離に設定されます。

    ・被写体がAF最小距離とAF最大距離の間にある場合、フォーカスは測定された距離に設定されます。

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  • Gate Distance
    被写体へのフォーカスが難しく、クリップディスタンス使用時に発生する急激なフォーカス変更を避ける必要がある場合に使用します。(例:送電線や風力タービンのブレードの検査時)

    ・被写体がAF最小距離とAF最大距離の間にある場合、フォーカスは測定された距離に設定されます。

    ・被写体がAF最小距離とAF最大距離の範囲外にある場合、フォーカスは最後に適用可能だった測定 距離に設定されます。

画像23.png

 

  • Relative Distance
    AF最小距離とAF最大距離の間でのフォーカスの急激な変更を緩和するために使用します。このモードはAF設定のパラメーターで設定した値(デフォルト:500 cm)を使用し、下記のように機能します

    ・測定距離が「AF Relative Distance Threshold(AF相対距離閾値)」より大きく増加した場合、フォーカスは一定に保たれます。

    ・測定距離がより大きく減少した場合、フォーカスは継続的に更新されます。

画像25.png

>それぞれの比較はコチラ

 

 

画像26.png

 

画像27.png

・AF Setting

AF Min Distance(AF最小距離), AF Max Distance(AF最大距離) , AF Relative Distance Threshold(AF相対距離閾値) のパラメータを設定します。

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・Manual focus Distance[㎝]

レンズのフォーカスモードが「マニュアル」に設定されている場合に使用するフォーカス距離(㎝)を設定します。
設定した距離にカメラレンズがフォーカスできることを確認してください。
レンズの範囲を超えるフォーカス距離を設定した場合、カメラレンズは範囲内の最も近い距離にフォーカスします。

 

■Focus Bracketing Mode

異なるフォーカス位置で重なり合う被写界深度を持つ一連の画像を撮影します。
フォーカスブラケットはオートキャプチャモードと併用できません。

画像29.png

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・Bracketing Mode

最初のフォーカス位置を中心に、2枚目以降の画像をどのように配置するかを決めます。それぞれの違いは以下の画像参照

・Behind focus point:フォーカスポイントに1枚、残りの画像はフォーカスポイントの後ろに配置されます。

Behind2(軽量化2) (2).gif

・Around focus point:画像が前後に均等に配置されます。(例:5枚の場合、フォーカスポイントの前に2枚、フォーカス位置に1枚、後ろに2枚)

Around(軽量化) (3).gif

・In front focus point:フォーカスポイントに1枚、残りの画像はフォーカスポイントの手前に配置されます。

Infront(軽量化).gif

 

・Bracketing Object Depth

被写体の奥行のサイズ[㎝]。デフォルト:1000cm

・Bracketing Overlap

被写界深度でフォーカスがあって見える範囲のオーバーラップ率[%]。デフォルト:20%

画像34.png

画像35.png

 

■Overlay Preview 

画像撮影後、撮影した画像とそのヒストグラムがプレビューウィンドウに表示されます。この設定で、プレビューをOFFにするか、そのサイズをSmallまたはLargeに変更します。


■Overlay Setting

mceclip7.png

  • Show Focus Point(フォーカスポイント表示)
    LRF距離のフォーカスポイントオーバーレイを表示(1)または非表示(0)にします。LRF はこのポイントに調整されています。デフォルト:1

  • Overlay Transparency(オーバーレイ透明度) [%]
    オーバーレイの透明度を設定します。デフォルトは 100%

  • Overlay Preview Time(オーバーレイプレビュー時間) [s]
    プレビューオーバーレイが表示される時間(秒)を設定します。デフォルト:2秒

  • Focus Peeking Threshold(フォーカスピーキング閾値)
    フォーカスピーキング(フォーカスがあっているエリア)の感度を設定します。
    数値を低く設定しているとフォーカスが合っている様に見える幅が広く検出されます。
    数値を高く設定しているとフォーカスが合っている幅が狭く検出されます。 デフォルト:200

  • Show Live View(ライブビュー表示)
    カメラからのライブビューを表示(1)または非表示(0)にします。デフォルト:1

 

■Orientation Setup  

Horizontal(水平)、Vertical(垂直)をカメラの取り付け状態に合わせて設定します。

この設定は、P3ジンバルへのiXMカメラの物理的な取り付けに対応する必要があります。垂直方向への取り付け方法はコチラ

この設定を変更すると、以下に影響します。

・ライブビューの方向       ・ライブビューのオーバーレイ

・画像メタデータの方向タグ    ・オーバーレイプレビューの方向

画像38.png

 

■ISO

センサーが光に対してどれだけ敏感に反応するか(感度)を決める設定です。数値を下げるとノイズが小さくきれいな画像が撮れます。数値を上げると暗い場所でも明るく撮れますがノイズが増えやすくなります。

50が一番きれいに見えます、もしくは100か200が推奨です。(メーカー見解)
明るい現場では低いISOから上げて調整をするのを推奨します。
※現場の状況により異なります。

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■Shutter Speed

シャッターが開いている時間(秒数)を決める設定です。
光がどれだけの時間カメラに入るかを制御します。速くするとブレのない写真が撮れますが暗い画像になりやすいです。
遅くするとブレやすくなりますが、長く光を取り込めるため暗所での撮影でも明るく撮れます。

1/1000が推奨です。(メーカー見解) 
※現場の状況により異なります。

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■Aperture(絞り)

レンズ内の「絞り羽根」の開き具合を調整し、光の通る量とピントが合う範囲(被写界深度)に影響します。
数字が小さいと被写界深度が浅くなり、明るい写真が撮れます。数字が大きいと被写界深度が深くなり、写真が暗くなります。

8~11が推奨です。(メーカー見解)
※F11以上に絞ると回折現象が起きて画像がぼけて解像感が失われます。絞りすぎにご注意ください。
※現場の状況により異なります。

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■AE Compensation(AE補正)

AE時の露出補正を行います。
オート露出で撮影を行う際にもっと明るくしたい場合は「+」、暗くしたい場合は「-」にすることで、明るさを調整できます。

 

■AE Priority

自動露出(AE)優先順位を設定します。

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AE優先度は、明るさの状況に応じて、選択した優先順位に従って各パラメーター(絞り値、ISO感度、シャッタースピード)の事前に決めた範囲内で最適な露出を決定します。

選択可能なパラメータ 第1優先/第2優先/第3優先

・シャッター/ISO/絞り(デフォルト) ・絞り/シャッター/ISO  ・ISO/シャッター/絞り

・シャッター/絞り/ISO     ・絞り/ISO/シャッター  ・ISO/絞り/シャッター

 

事前に取り決めた以下の設定の範囲内で各パラメーターが変化します。

・AE ISO 最大  ・AEシャッタースピード最大  ・AE絞り最大

・AE ISO 最小  ・AEシャッタースピード最小  ・AE絞り最小    

 

■Mass Storage

カメラのメモリーカードからPCに画像を転送する場合は、ONに設定し、カメラとPCをUSBケーブルで接続します。
飛行中は必ずOFFに設定してください。撮影データを記録できないことがあります。

 

■パラメータプロファイルの保存/ロード/デフォルトリセット
1. をタップします。

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2. PSDKをタップします。Payload Settingsカメラのパラメータが表示されます。

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3. Save To Profile までスクロールダウンする。現在のパラメータ設定をパラメータプロファイルに保存するには、カスタムプロファイルの1つを選択します。

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4. Load From Profileまでスクロールします。保存されたプロファイルのいずれかをロードするには、カスタムプロファイル1、2、3を選択するか、すべてのパラメーターをデフォルト値に戻します。

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■メモリーカードのフォーマット

カードをフォーマットすると、カード内にある全ての画像が削除されます。

1. をタップします。

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2. PSDKをタップし、「Format MemoryCard」までスクロールダウンし、「Select Start to Format」をタップします。「Start Formatting」をタップするとフォーマットが開始されます。。

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3. ✖をタップして設定を閉じます。

あるいは

1. メニューをタップします。

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2. をタップし、「メモリーカードをフォーマット」をタップしてOKをタップします。

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3. OKをタップしてフォーマットを開始します。

blobid0.png

 

■Gimbal Pitch Angle

ジンバルのピッチ角度を数値で変更できます。

 

■パラメーターモードの変更
この変更を有効にするには、設定後にカメラを再起動します。

1. をタップします。

blobid1.png

2. PSDKをタップします。Payload Settingsカメラのパラメータが表示されます。

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3.パラメータモードを変更するには、下にスクロールします.

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パラメーターモードの種類
以下のパラメーターモードを使用すると、カスタマイズのレベルに応じてカメラを簡単に設定できます。

  • Basic:カメラは常にデフォルト設定の自動露出に設定されます。ほとんどの他の機能は非表示になります。簡単な撮影用途に最適です。

  • Standard:すべての通常機能がユーザーに利用可能です。オート露出とマニュアル露出を切り替えることができ、オートキャプチャモードも使用可能です。

  • Advanced:通常使用されない機能が表示、公開されます。これには特定のアプリケーション用のパラメータ、開発者向けオプション、または安全制限解除機能が含まれます。
    ※Advancedは通常使用しません。サポートから変更の指示があった場合のみ使用してください。

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10.トラブルシューティング

■Phase One P3ペイロードが60秒後にDJI Pilotに表示されない。

→・カメラ設定の確認する。

 ・カメラのファームウェアを最新にする。

 ・LEMO AケーブルとLEMO Bケーブルが、交差して接続されていないかを確認する。

 

■ライブビューがDJI Pilotに表示されない。

→・DJI Matrice 300 RTKのみ:DJI Assistantを使用してP3ジンバルのSkyport V2のファームウェアをアップグレードする。

 ・GBoxファームウェアをアップグレード。

 ・HDMIモジュールファームウェアをアップグレード 。

 

■ジンバルの動作範囲が狭く、全域に到達できない。

→・ジンバルメニューで、ピッチリミット拡張を有効にする。

 ・ジンバルのバランスを調整する。

 

■P3ジンバルのバランスが取れない。

→・P3ジンバルが衝突事故に遭った場合は各所に歪みが発生し
  適切にバランスを取ることができない可能性があります。
  システムファイブの修理部門にご連絡ください。

 

■再センタリングコマンドを実行しても、P3ジンバルが適切に水平にならない。

→・ジンバルのジャイロスコープを校正する。

 ・ジンバルファームウェアが最新であることを確認する。

 ・DJI Pilotジンバルメニューで、ジンバルの工場出荷時設定を復元する。

 

■ジャイロスコープ校正を実行した後、ジンバルが再初期化されない。

→・ドローンを再起動する。

 

■ライブビュー画像が不安定

→・DJI Pilotジンバルメニューで、ジンバルの工場出荷時設定を復元する。

 ・iXMカメラのファームを更新する。

 

11.メンテナンス

このセクションの目次 ■LED表示
■iXM カメラへのレンズの取り外しと取り付け
■iXMカメラのプレートの組み立て
■P3ジンバルへのPhase One iXMカメラの取り付け
■ジンバルのバランス調整
■フレーム上部と下部バーのネジの固定
■iXMカメラをP3ジンバルに垂直に取り付ける

 

■LED表示

P3ジンバルには以下の3つのLEDがあります。

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1.ジンバルコントローラー

2.ジンバルフレーム上部バー

3.HDMIモジュール

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■iXM カメラへのレンズの取り外しと取り付け

1.レンズをカメラ本体に固定している4本のネジをトルク50cNmで緩めます。

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2.カメラボディからレンズを外します。

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3.交換するレンズをカメラに差し込みます。

4.レンズをカメラ本体に固定している4本のネジをトルク50cNmで締めます。

 

■iXMカメラのプレートの組み立て

1.カメラ本体からレンズを取り外します。

2.カメラプレートをカメラ本体に取り付け、プレートの小さな膨らみがレンズ接点に隣接していることを確認します。

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3.統合キットに付属の4本のM4x10ネジを使用して、カメラプレートをカメラ本体に固定します。ネジをトルク200cNmで締めます。

4.レンズをカメラ本体に再度取り付けます。

5.マウンティングプレートの位置を確認します。

6.マウントプレートをカメラプレートに取り付けます。

 

■P3ジンバルへのPhase One iXMカメラの取り付け

1.左右のロアバーのロックを左に回して緩めます。

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2.下側のバーを下方にスライドさせ、iXM カメラがフレームに無理なく収まるようにします。

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3.センターバランスのロックを緩めます。

4.ジンバルのセンターバランスをとり、ロックします。
※この段階でのセンターバランスは、カメラ設置のためだけの物です。
カメラをジンバルに挿入します。

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5.ジンバル上部バーのスプリングロックを押しながら、カメラ上部のマウンティングプレートをジンバル上部バーのカメラスロットにスライドさせます。

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6.ロアバーを上げてカメラを固定し、左右のロアバーロックを右に回して締めます。

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7. M3x6ネジを準備し、ネジ山にロックタイト222を一滴垂らします。右図のように、ネジをフレーム下部バーのスロットからカメラに挿入します。
この時点ではまだ締めないでください。

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8. 右図のように、ジンバルからの電源、データA、データBケーブルのLEMOコネクタをカメラポートに接続します。

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9.ジンバルフレーム上部バーのロックプレートのネジを少し締めます。(カメラをジンバルフレーム上部に固定します)
ジンバルにカメラを取り付けたら、ジンバルのバランスを取ります。フレーム上下バーのネジを締めるのは、ジンバルのバランスを調整した後に行ってください。

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10.ジンバルフレーム下部バーのネジを少し締めます。(カメラを下部ジンバルフレームに固定します)
ジンバルにカメラを取り付けたら、ジンバルのバランスを取ります。フレーム上下バーのネジを締めるのは、ジンバルのバランスを調整した後に行ってください。

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■ジンバルのバランス調整

バランス調整ができていない場合、機体ジンバルのモーターに負荷がかかり故障の原因に繋がる可能性があります。

ジンバルのバランスは、空中にあるときと同じ以下のような構成で行ってください。

  • レンズカバーは取り外す。 
  • メモリーカードを挿入し、メモリーカードベイカバーを取り付ける。
  • USB-Cポートカバーを取り付ける。

【ピッチ軸前後のバランス】

1.ジンバルフレーム上部バーロックプレート(カメラをジンバルフレーム上部に固定)のネジを緩めます。

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2.ジンバルフレーム下部バーのネジを緩めます。(カメラをジンバル下部フレームに固定)

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3.ピッチ軸が水平を保つまで、カメラをゆっくりと前方または後方にスライドさせます

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4.ステップ1で緩めたネジを締めます。

 

【ピッチ軸垂直のバランス】

5.レンズが上を向くようにピッチ軸を回転させます。

6.両方の上下調整用つまみネジを緩め、カメラマウントクロスバーとトップバーを、手を放したときにカメラが上を向いたままになるまで、前後にゆっくりとスライドさせます。

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7.両方の縦バーの数字マークが同じであることを確認しながら、つまみネジを締めます。
垂直バランスが取れない場合は、前後バランスを再チェックする必要があります。

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【ロール軸バランス】

8.センターバランスを緩めます。

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9.ロール軸が水平になるまで、カメラをゆっくりと左右にスライドさせ、センターバランスロックを閉じます。

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【ヨー軸バランス】

カメラ付きジンバルがフロントヘビーやバックヘビーにならないようにするために必要です。

1.ドローンを垂直から約20度傾けます。

2.つまみネジを緩め、ジンバルが揺れなくなるまでヨー軸スライダーを前後にゆっくりとスライドさせ、手を放しても任意の位置にとどまるようにします。

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3.つまみネジを締めてヨー軸スライダーを固定します。

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■フレーム上部と下部バーのネジの固定

ジンバルのバランスが取れたら、フレーム上部と下部バーのネジを以下のように固定します。

1.フレームアッパーバーのネジ山にロックタイト222を1滴垂らし、ネジを50 cNmのトルクで締め付けます。

2.フレームロワーバーのネジ山にロックタイト222を1滴垂らし、ネジを50 cNmのトルクで締め付けます。

 

■iXMカメラをP3ジンバルに垂直に取り付ける

1.HDMIモジュールに16cmのUSBケーブルが装備されていることを確認します。

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2.電源、データA、データBケーブルのLEMOコネクタをカメラポートから外します

3. HDMI モジュールを取り外します。

4.ジンバルからカメラを外します。

5.カメラプレートをカメラ本体に固定している4本のネジ(M4x10)を外します。
 ネジが固くなっているのでご注意ください

6.カメラHDMIポートの反対側にマウントプレートが来るようにカメラプレートを回転させます。
プレートを回転させることができずカメラプレートの両側に2組のM1x6のネジがある場合は、これらのネジを外してカメラプレートを2つに分割し、回転を行います。

7.カメラをジンバルに取り付けます。

8. ジンバルからの電源、データA、データBケーブルのLEMOコネクタをカメラポートに再接続します。
電源ケーブルが接続部に届きにくくなるため、あらかじめ近づけてから接続してください。

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9. HDMIモジュールを再接続します。

10.ジンバルのバランスを取り直します。
 レンズによっては下部バーがHDMIモジュールに接触する場合があります。
 接触する場合は下部バーの向きを逆方向に変えてください。

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12.各種アップデート手順

12-1.P3 Payloadのアップデート

Phase One P3 Payloadのファームウェアアップデートでは『HDMI MODULE』『P3 BOX』『P3 GIMBAL』の3点のアップデートを行います。

■事前準備

作業を開始する前に、以下の項目を確認してください。

【必要なもの】

  • WindowsPC
  • 付属のUSB-Cケーブルと付属の変換アダプター
  • ドローン(Matrice350/Matrice300)、ジンバルカメラセット

【ダウンロードが必要なもの】

  • 最新のGremsyUploaderソフトウェア
  • 最新のファームウェアファイル(以下URLよりダウンロード)

https://www.phaseone.com/download-categories/p3-payload-firmware/

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注意

  • 作業は安定した場所、安定したネット環境の下で行う

  • PCの電源確保とデバイスのバッテリー残量確認

  • ネジなどのパーツを紛失しないよう、トレイなどで管理する

  • 使用するデバイスやアクセサリーを正しく接続する

  • PCは必要なソフトやアプリを全画面で表示し、見やすい状態で操作する

  • 作業の前後に余裕を持ったスケジュールを立て、焦らない環境を整える

 

■HDMI MODULEのアップデート

・モジュールの取り外し

ジンバルフレームの上部バーで、HDMIモジュールケーブルをPORT 2に固定しているネジを外し、HDMIモジュールケーブルを外します。
次に
HDMIモジュールをカメラ本体に固定しているネジを外します。
最後に
HDMIモジュールをカメラのHDMIポートから引き抜いて外します。

 

・PCに接続

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GremsyUploaderを開き、右側のHDMI Moduleタブを選択します。
DETECT」を押して、デバイスの検索を開始します。この検索は、デバイスが接続されるか、ユーザーが「CANCEL」を選択すると停止します。
HDMIモジュールのBOOTボタンを長押ししながらUSB-CコネクタをPCに接続します。
デバイスは
1秒後に検出されます。Device connectedと出たら、「NEXT」で進みます。

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・ファームウェアの選択

「OPEN」をクリックし、アップデート用ファームウェアを選択します。
ファイルはデスクトップ以外のフォルダ内に保存してください。また、パスにスペースが含まれないよう注意してください。

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ファームウェアファイルが正しく選択されたら、「NEXT」を押して次のセクションに進。んでください。

・アップデート実行

すべての準備が整ったら、「FLASH」を押してアップデートを開始します。
通常、アップデートには約35分かかります。アップデート中、HDMIモジュールに触れず、電源を常にオンにしておき、USBケーブルを安定させておいてください。
問題がなければ、以下のダイアログが表示されます。
そうでない場合は、
USBケーブル、電源、ファームウェアを確認して再度行ってください。

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■P3 BOXのアップデート

・接続準備

ジンバルフレームの上部バーで、LRFケーブルをポート1に固定しているネジを外します。
PORT 2からHDMIモジュールケーブルを外します。
データAケーブル・データBケーブルのLEMOコネクタを外します。

 

・PCに接続

付属のUSBケーブルでPCPORT1を接続します。
GremsyUploaderを開き、右側のP3 BOXタブを選択します。
USB-Cケーブルで画面に表示されているPORTとPCを接続してCONNECTを選択します。
デバイスが正しく接続されたら、ダイアログがポップアップ表示されます。

・ファームウェアの選択

P3 Boxが接続されている場合、GremsyUploaderにTypeとVersionが表示されます。「OPEN」をクリックし、アップデート用ファームウェアを選択します。

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ファームウェアファイルが正しく選択されたら、「NEXT」を押して次のセクションに進む。

・アップデート実行

すべての準備が整ったら、FLASHを押してアップデートを開始します。
P3ボックスの新しいファームウェアのアップデートには約1-2分かかります。
エラーなしでアップデートが完了すると、『FLASHING DONE SUCCESSFULLY』とダイアログが表示されます。アップデートが成功した後、ジンバルは自動的に再起動します。
現在のファームウェアバージョンを確認するために再度GremsyUploaderに接続してください。

アップデート終了後にデータAケーブルとデータBケーブルを再接続します。
再接続する際に、ABを指し間違えないように注意してください。
LRFケーブルをPORT1に再接続します。
HDMIモジュールケーブルをPORT2に再接続します。

 

P3 GIMBALのアップデート

・接続準備

ジンバルフレームの上部バーで、HDMIモジュールケーブルをPORT 2に固定しているネジを外します。
PORT 2からHDMIモジュールケーブルを外します。
データAケーブル・データBケーブルのLEMOコネクタを外します。

 

・PCに接続

DJI Matrice 300/350 RTKにジンバルを取り付け、機体の電源を入れます。
付属のUSBケーブルでPCPORT2を接続します。
USB-Cケーブルで画面に表示されているPORTとPCを接続して「CONNECT」を選択します。
デバイスが正しく接続されたら、ダイアログがポップアップ表示されます。

・ファームウェアの選択

右上にロックボタンが出ることがありますがこの機能は、間違ったデバイスを接続し、間違ったファームウェアをアップデートすることを防ぐ機能です。
確認して問題がなければロックボタンをダブルクリックで解除して進めることができます。
ロックボタンがない場合はP3BOX同様に進められます。「OPEN」をクリックし、アップデート用ファームウェアを選択します。

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ファームウェアファイルが正しく選択されたら、NEXTを押して次のセクションに進みます。

・アップデート実行

すべての準備が整ったら、「FLASH」を押してアップデートを開始します。
P3ジンバルの新しいファームウェアのアップデートには約1-2分かかります。
エラーなしでアップデートが完了すると、『FLASHING DONE SUCCESSFULLY』とダイアログが表示されます。
アップデートが成功した後、ジンバルは自動的に再起動します。
現在のファームウェアバージョンを確認するために再度GremsyUploaderに接続してください。

アップデート終了後にデータAケーブルとデータBケーブルを再接続します。
再接続する際に、AとBを指し間違えないように注意してください。
LRFケーブルをPORT1に再接続します。
HDMIモジュールケーブルをPORT2に再接続します。

 

12-2.DJI Skyport V2のアップデート

 

■事前準備

作業を開始する前に、以下の項目を確認してください。

【必要なもの】

  • 最新のDJIAssistant 2(Enterprise Series) V2.1.10が動作するコンピューター
  • DJI Skyport クイックリリース
  • DJI Matrice 300 RTK
  • Phase One P3ジンバル
  • Type-C USBケーブル

【ダウンロードが必要なもの】

  • DJI Assistant 2 (Enterprise Series) V2.1.10

 注意

  • DJI M300RTKのバージョンがv07.00.01.00以上であることを確認してください。

  • DJI Matrice 300 RTKのバッテリーが25%以上であることを確認してください。

  • DJI Matrice 350 RTKではアップデートを行うことができません。

 

【手順】

1.DJI M300 RTKのバージョンがv07.00.01.00以上であることを確認してください。

2.DJI Assistant 2 (Enterprise Series)がインストールされていない場合は、コンピュータにインストールします。

3.DJI M300 RTKにPhase one P3ジンバルを取り付けます。

4.DJI M300 RTKの電源を入れ、Type-C USBケーブルを使用して機体をコンピュータに接続します。

5.DJI Assistant 2 (Enterprise Series)を開き、Matrice 300 RTKを選択します。

6.デバイスリストからDJI Skyport V2.0を選択します。バージョン v01.03.0600 でアップデートを開始するためのアップデートを選択します。

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7.アップデートが完了するまでお待ちください。その後、機体を再起動します。

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12-3.Phase One iXMのアップデート

■事前準備

作業を開始する前に以下のことを確認してください。

【必要なもの】

  • iXMカメラ(XQD カード不要)
  • Capture One または iX Capture が動作するコンピューター
  • iXM付属のヘキサゴンドライバー
  • iXM ACアダプター
  • iXMカメラ付属のUSB-Cケーブル

【ダウンロードが必要なもの】

  • 最新のFirmware Updaterソフトウェア
  • 最新のファームウェアファイル(以下URLよりダウンロード)

https://www.phaseone.com/download-categories/ixm-firmware/

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注意

Firmware Updater, Capture One, iX Capture いずれかを同時に起動してしまうと、それぞれのソフトウェアがカメラに接続しようとするため、接続が不安定になったり、認識できなかったりしますので、ご注意ください。(同時接続には対応しておりません)


【手順】

1:PCと接続

iXMにACアダプタを接続し、コンピュータとiXMをUSBケーブルで接続します。FirmwareUpdaterがiXMを認識すると、以下のように現在インストールされているファームウェアのバージョンが確認できます。

2:ソフトウェア操作

HPからダウンロードしたフォルダ内のFirmwareフォルダから、iXMファームウェア(.fwp)をFirmwareUpdaterのウインドウにドラッグ&ドロップして追加します。
「Update」をクリックすると、ファームウェアがiXMに転送され、Updateボタンの隣に「Firmware uploaded, progress displayed on the device. (ファームウェアはアップロードされました。進行状況はデバイスに表示されます。)」と表示されますが、Firmware Updaterは終了せず、起動したままにしておいてください。

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3:アップデート実行

iXM の LED 点滅パターンでファームウェアアップデートの進行状況が確認できます。
アップデートが完全に完了するまで、電源は切らないでください。アップデートは3~5分程度かかります。途中で電源が切れてしまうとカメラが起動なくなる可能性があります。
※点滅のパターンは、インストールされているファームウェアとアップデートするファームウェアのバージョンによって異なる場合があります。

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4:アップデート完了

ファームウェアアップデートが完了すると、iXMは自動的に再起動し、Firmware Updaterに再認識されます。
アップデートが完了しているチェックマークを確認してFirmware Updaterを終了してから、Capture OneまたはiX Captureで接続と動作をご確認ください。

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マニュアルは以上になります!

皆様がPhase Oneでの業務を、効率よく行っていただるようになりますと幸いに存じます。