DJI FlyCart 100が林業現場で魅せた! 傾斜山間部における苗木輸送の最新DX
昨年12月に登場した最大積載量80kgという驚異のスペックを誇る大型物資輸送ドローン「DJI FlyCart 100」。
今回は「林業・山間部輸送」をテーマに、合同会社北海道スカイビュー様および北海道 上川総合振興局南部森林室様のご協力のもと実施された、大雪山での苗木デモ輸送の様子をレポートします。

深刻化する「労働者の高齢化」や「人手不足」を背景に、過酷な労働環境を改善し、若者の雇用を促進する解決策として、大型物資輸送ドローンが注目されています
🌲 人力では過酷を極める現場環境
現場は、車両が入れる未舗装路の終点から、さらに人の足で山を登らなければならない場所でした。
体力のある作業員でも5~10分程度を要する道のりであり、足腰に不安のある方や高齢の作業員にとってはさらに大きな負担となります。足元には伐採された木々の鋭利な枝や幹が散乱しており、一歩間違えれば大怪我につながりかねない危険な環境です。
今回運ぶ荷物は以下の通りです。
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運搬物: 苗木(1袋あたり8〜10kg)× 8袋
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総重量: 約70kg
↓当日運搬した運搬物


現場でまとめられた苗木を見た振興局の職員の方々も、「重すぎて持ち上がらない」「これを担いで傾斜地まで行けるか心配だ」と語るほど、一度に運ぶには人力での運搬には限界を感じさせる重量でした。
🚁 70kgの苗木を軽々と運ぶ圧巻のフライト
ここで、いよいよFlyCart 100の出番です。 今回は「シングルバッテリー」に、多機能型ウインチ「フラッグシップウインチ」を搭載した構成でフライトに臨みました。
機体が離陸すると、大の大人が持ち上げるのにも苦労した70kgの苗木をいとも簡単に空へ引き上げ、山腹の荷下ろし地点まで圧巻のフライトを披露しました。
↓当日のフライト画像

参加者の皆様が特に興味津々だったのが、送信機(プロポ)を使った直感的な操作です。
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送信機の画面上で荷物の対地高度(AGL)を管理
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フックの開閉も遠隔でワンタップ操作
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荷物からの対地高度の把握
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LiDARによる周囲環境の点群情報の取得
今回のような起伏の激しい傾斜地では、マニュアル飛行の「A-B地点モード」が非常に便利です。
荷物の高さを考慮して送信機上で設定しておけば、リアルタイムで地形に沿って飛行(地形フォロー)してくれるため、作業効率と安全性が向上しています。

📡 産業機を組み合わせた次世代の林業DX
当日はFlyCart 100だけでなく、小型機から大型産業機までを連携させた総合的なデモンストレーションも実施しました。
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DJI Matrice 400+Zenmuse L3: LiDAR測量を行い、植林予定地の高精度な3D点群データを取得。

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DJI Matrice 4シリーズ(AS1スピーカー+AL1スポットライト): 上空からリアルタイムで音声案内やライト点灯を実施。
参加者からは「害獣対策や遭難者の捜索にも応用できる」と好評でした。

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DJI Dock 3(全天候型ドローンポート): 旭川のセミナールームから、札幌にある機体を遠隔操縦。
日常的な巡回はもちろん、密猟の監視や土砂災害時の被害確認などへの活用可能性が示されました。
↓Dock 3の遠隔デモフライト

↓午前中M400+L3で取得した点群データをDJI Terraを使用し解析しました。

💡 現場目線の課題と、導入のメリット
今回の実証では、山間部の急斜面という実際の現場環境において、DJI FlyCart 100による苗木の輸送を行い、具体的な運用イメージを確認することができました。
一方で、実際に導入を検討する段階になると、現場からは次のような疑問や課題も挙げられました。
- 従来の輸送方法と比べて、どのような導入メリットがあるのか
- オペレーターの育成に時間や手間がかかるのではないか
- 担当者の異動や退職があった場合、継続して運用できるのか
こうした導入前の疑問に対して、当社及び当社販売代理店では、製品そのものだけでなく、運用体制の構築まで含めて支援しています。
【メリットは「運搬量・時間」だけではない】
物流ドローンを導入するメリットを考える際には、単純な運搬コストだけでなく、作業負担や現場の安全性、必要な人員などを含めて総合的に検討することが重要です。
今回の実証では、従来の運搬用ドローンでは1回のフライトで運べる苗木が30~100本程度だったのに対し、DJI FlyCart 100では1回の輸送で約400本の苗木を運搬しました。
※実際の輸送量は、苗木の重量、積載方法、飛行環境等によって異なります。
1回あたりの輸送量が増えることで、同じ数量を搬送する場合でも、必要となるフライト回数を抑えられます。
また、急傾斜地やアクセスの難しい場所では、人が資材を運搬する距離や時間そのものが作業負担となります。そのため、物流ドローンの導入効果は、単純な「運搬時間」や「コスト」だけでなく、作業員が危険な場所へ立ち入る機会を減らせる可能性があることや、現場での身体的負担を軽減できることにもあります。
【オペレーター育成は「段階的に習得できる体制づくり」が重要】
DJI FlyCart 100は高重量の荷物を運搬することを前提とした機体であり、安全に運用するためには、機体操作だけでなく、飛行環境の確認や運用ルール、緊急時の対応などについても理解しておく必要があります。
そのため、導入時には十分な知識・技能を身につけた上で運用を開始することが重要です。当社の販売代理店では、FlyCartシリーズの導入に必要な知識や操作方法を学ぶための講習をご用意しており、未経験の方でも段階的に必要な知識・技能を身につけられるようサポートしています。
【属人化を防ぐには「複数名で運用できる体制」が重要】
実運用では、特定の担当者だけに知識や経験が集中しない体制づくりも重要です。
そのため、後任者や複数名での受講、社内での運用ルール・手順の共有などを組み合わせることで、担当者の異動や退職があった場合でも、継続的に運用しやすい体制を整えることができます。
「詳しい担当者がいなくなったら運用できないのでは」という点は、物流ドローンの導入を検討する企業・団体にとって重要な課題の一つです。
この課題に対しては、特定の担当者だけが機体を扱える状態を避け、複数名が運用に必要な知識や技能を共有しておくことがポイントとなります。
講習の受講に加えて、社内での運用ルールや点検・飛行手順、緊急時の対応方法などを整理しておくことで、担当者が変わった場合にも引き継ぎやすい運用体制を構築できます。
🎤インタビュー:今回の実証を振り返って
今回の実証では、山間部の急斜面にある植林現場まで苗木を輸送し、実際の環境下でDJI FlyCart 100の運用を確認しました。
実証を通じて見えてきた導入メリットや今後の課題について、実証に携わった皆様にお話を伺いました。
北海道 上川総合振興局南部森林室 室長
齊藤様
Q. DJI FlyCart 100を実際の現場で使用する最大のメリットは何でしょうか?また、機体の第一印象をお聞かせください。
齊藤様:今回の実証を通じて特に大きなメリットと感じたのは、人手不足への対応につながる「省人化」に直結する点です。
従来の運搬用ドローンでは1回のフライトで運べる苗木が30~100本程度だったのに対し、今回のFlyCart 100では1回の輸送で約400本の苗木を運搬することができました。
一度に運べる量が増えたことで同じ数量を運搬する場合のフライト回数を抑えられ、現場作業員だけでなく、操縦者の身体的・精神的な負担軽減にもつながると感じました。
Q. 今後の林業における、物流ドローンの将来性についてどのようにお考えですか?
齊藤様:林業は山間部での作業が多く、資材の運搬や現場までの移動など、身体的な負担が大きい作業も少なくありません。
また、担い手不足も課題となっているため、こうした負担を軽減できる技術の活用には大きな可能性があると考えています。
今回のような大型物流ドローンをはじめとするICT技術を現場に取り入れることで、作業の効率化だけでなく、林業の仕事そのものに対するイメージを変え、担い手確保や今後のスマート林業にもつながっていくことを期待しています。
Q. 現状、FlyCart 100を本格的に運用していくにあたっての課題は何だとお考えでしょうか?
齊藤様: 一番の課題は「オペレーターの育成」だと考えています。
機体が大きく、高重量の荷物を積載して飛行するため、安全面で配慮すべき事項も多くあります。
誰でもすぐに飛ばせるわけではなく、必要な知識や技術を身につけた上で、継続的に運用できる体制をつくることが重要だと感じています。
ドローンオペレーター
合同会社北海道スカイビュー 中川様
Q.FlyCart 100の運用についてどの点が優れていると思いますか?
また、物流ドローンの将来性についてお聞かせください。
中川様:今回の飛行では、安定した飛行性能や安全面に配慮された機体設計に安心感を持って運用することができました。。
また、同クラスの機体と比較して導入検討しやすい価格帯であることも、本製品の魅力の一つだと感じています。
今後、山間部やアクセスが難しい場所での物資輸送にはDJI FlyCart 100が活用される場面はさらに増えていくのではないかと感じています。
💡まとめ
ドローンが切り拓く、安全で効率的な現場の未来
今回の実証では、起伏の激しい植林現場へ苗木をFlyCart 100で輸送し、実際の現場環境における運用性を確認できました。
林業の現場では、険しい山林での資材運搬や長距離の歩行など、作業員の身体的な負担が大きくなる場面があります。
FlyCart 100を活用することで、1回あたりの輸送量を増やし、フライト回数や作業負担の軽減につなげられます。
また、物流ドローンの導入を視野に入れるには、機体性能だけでなく、オペレーターの育成や複数名での運用、社内での知識・手順の共有など、運用体制の整備も重要です。
株式会社システムファイブでは、全国の販売代理店と連携し、DJI FlyCart 100をはじめとする物流用ドローンや各種産業用ドローンの販売・サポートを幅広く展開しております。
また、製品のご購入後のアフターサポートに加え、オペレーターの育成や運用体制の整備から機体の導入をご検討中のお客様はもちろん、「まずは自社の現場で実際に荷物を運んでみてほしい」といった実証実験のご要望や、販売代理店としてのご参画希望の企業様まで、あらゆるご相談を承っております。
林業のスマート化や現場のDXに向けた第一歩としてはもちろん、「自社の業界や現場でもドローンを活用してみたい」「重量物の運搬課題を解決したい」とお考えのお客様も、ぜひ下記のフォームよりお気軽にご相談ください。
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