Phase One iXM-100 iXM-GS120 ユーザーインタビュー(九電ドローンサービス様)
今回Phase One(フェーズワン)製品を長く愛用していただき、多くの業務に活用している九電ドローンサービス様でインタビューさせていただきました。
DJI Matrice 300/350 RTKでP3ペイロードをつけた状態で作業し、どのような業務で使えるのか、測量や点検など幅広く使えるかもお聞きしました。
Phase Oneご検討されている方には参考になると思いますので、是非ご覧ください。
エンド様の会社紹介

九州電力ドローンサービス株式会社 古賀様
以前まで情報通信関係の保守点検を担当し、2015年頃からドローンを活用した配電線や鉄塔の点検業務に携わり、2018年からは社外向けにドローンサービスを開始しました。
そして2024年にドローン事業が九州電力から分社化され、現在は独立した会社として運営されています。
社員は50名ほど在籍しており、ドローンの保有機体は約100機ほどです。事業内容は、測量・点検業務を中心に、全国で活動しています。本社は福岡にありますが、九州以外の案件も多数手がけています。
Phase Oneについて
長野県佐久市で製造を行っている「MADE IN JAPAN」製品です。

古賀様へインタビュー
しかしPhase Oneのカメラを導入したことで、高解像度の撮影が可能となり、より詳細に点検できるようになりました。
特にDJI Matrice 300 RTKとP3ジンバルの組み合わせにより、運用の幅が広がりました。
Phase One P3 ペイロードは、DJI Matrice300/350 RTKとの親和性があるため、容易にドローンとの接続ができる点、記録した画像の詳細なディテールを把握出来る点で、P3ペイロードはインフラ点検・検査の生産性を高めます。
iXM-100は、ドローン撮影など悪環境での撮影にも対応した1億画素高解像度カメラです。裏面照射型中判サイズセンサーを使用しているためピクセルサイズが大きく高感度特性に優れ、広いダイナミックレンジを実現しています。
iXM-GS120は、世界初の1.2億画素グローバルシャッター搭載カメラです。最速1/16000のハイスピードシャッターと高速連続撮影で、警備や防衛、動く被写体の点検・検査など、新たな撮影領域に対応する特別な設計が施されています。
▽iXM-100とiXM-GS120の違い
高度な機能の中の「スマートトリガー(Laser Rangefinder Based Triggering)」をご紹介します。
P3ペイロードに搭載されているレーザー距離計とiXM-GS120の速いシャッタースピード(最速1/16000)を活用して、高速に移動する被写体をタイミングよく撮影することができる機能です。以下2種類の撮影方法があります。
- 画面内にブレードが検出されたときに自動的にシャッターがトリガーされて撮影が行われる自動撮影機能(Direct Triggering)
- 次のブレードが画面内に入ると予想されるタイミングで撮影される予測撮影機能(Predictive Triggering)
詳しくはPhase One製品「iXM-100」「iXM-GS120」統合マニュアルをご覧ください。
上記機能を使って風力発電点検も、風車を止めることなく行えるのが非常に良いポイントです!
DJI Matrice 300 RTKに乗り換えて、P3ジンバルを使えるようにしてから、使いやすくなり、使用頻度が増えました。
Phase Oneを使い始めて小さいクラックも確認でき、より新たな業務を請け負えるようになりました。
使い方についても最初は戸惑いがありましたが、親身に代理店様やメーカー様が教えてくださって、今では使いこなせています。
それからは月に1回以上は使うほどヘビーユーザーとなり、多くの現場で活躍しています。
実運用と結果について
測量分野ですがGSD(地上解像度)で1cmを取らないといけないのですが、通常の4Kのカメラですと高度37mで飛ばさないといけなく、その高度で飛行維持することは難しく思いました。
ただしiXM-100であれば高度100mでもGSDが0.46cmとなり、かなりの余裕があります。
安心して飛ばせるし広範囲で取得できるのも大きなポイントです。
点検ではクラック調査で0.2mm以上のクラックを探してほしいという要望が先方からよくあるのですが、18m離れていても実現が可能です。
そういった意味で非常に安全に飛行できるようになり、AIでも検知がしやすくなりました。
「iXM-100」を使用して写真測量を行うと飛行時間と撮影枚数が大幅に少なくなります。
▼4200万画素カメラとiXM-100カメラと比較した表
従来の点検では目視による確認が主流でしたが、高精細な画像とAI解析を組み合わせることで、作業の精度と効率が向上しました。
また測量データをオルソ画像に変換し、正確な地形データを取得することも可能です。
トンネルのその上の道路が沈まないかを調査していまして、1.2億画素で1500枚の写真を3次元処理しています。前のモデルと比較してどれくらい地盤が落ち込んでいるか体積を出しています。
点検では建築基準法で「構造物の0.2mm以上のクラックは補修しないといけない」と定められていています。
Phase Oneは赤外線カメラを搭載していませんが、浮きを見る点検でなくクラック調査なので問題はございません。それに離隔を取って撮影できるので、GNSSも効かせながら飛行できて安全だと思っています。
150mの高さの煙突の点検もあり、半日ちょっとで点検が終わりました。
18m離隔を取って撮影する事が出来ました。大体0.8mmの解析度になります。
今まで150mの高さの煙突だと航空法の高度の制限もあって、どうやって安全に点検すれば良いかわからなかったのですが、離れて広い範囲を撮れるのでその心配もなくなりました。
またDJI Matrice 300/350 RTKだと標準のDJI Pilot2での自動航行のメニューも豊富で、ありがたいと思っています。
サポートパッケージに加入しておりますので、高い修理費も気にせずに済んで安心しています。
新規でジンバル・カメラセットをご購入する際に、1年間のサポートパッケージへの加入が必須となります。それが下記の3つとなっています。シルバーが一番安価に購入でき、プラチナが一番手厚いサポートを受けることが可能です。
・シルバーサポート
・ゴールドサポート
・プラチナサポート
*オンラインサポートは標準営業時間(月~金)に限定。
**無償修理は、物理的な損傷、水濡れ、不適切な使用による故障には適用されません。 iX Warranty Policyに準じます
***おおよそ 50万回キャプチャー時にシャッター交換を実施します。シャッター 1 つにつき年一回のみの実施です。
**** 1 回のみ。 サービス料がかかります。
1年後に再び同じサポートを受けたい場合や、新FWアップデートをしたい場合は、再度延長サポートパッケージを同じ商品で購入する必要がございます。
毎年かかる料金になりますので、ゴールドパッケージが無償修理も対応しており、プラチナより安価に更新が出来るので、弊社ではゴールドパッケージをお勧めしております。
下記のように修理費用が高額化の傾向にありますので、ゴールド以上のサポートパッケージを、毎年ご加入していただくことをお勧めします。
※下記金額は目安となります。(輸出入が必要な場合の輸送経費は別途) ※2025年1月30日現在の価格
製品番号 | 製品名 | 価格(税抜) | 内容 |
77258000 |
iXM サービスチェック |
¥127,000 |
分解を伴わない外観チェック・修理対応 -状態チェックおよび清掃(フィルター清掃含む) -必要であれば,再構成とファームウェアのアップデート -外部端子交換などの軽微な修理 |
77549000 |
iXU/iXM フルリペア |
¥1,050,000 | 分解を伴う修理対応 |
77554000 |
RS レンズシャッター リペア |
¥885,000 | レンズのシャッターが壊れた際の修理対応 |
点検だとクラックが良く見れるし、測量では広く撮れる。遠くから撮影する事でGNSSを拾わせて撮影もできます。作業にかかる時間も1/3くらいに短縮できる現場もあります。
使っていくうちにだんだんと価値が分かってきて見合ってきました。
本気で測量や点検をされたい方には良いと思います。
特に点検業務では、Phase Oneの高画素のハイダイナミックレンジのカメラを指定する案件も増えており、業界内での認知度も高まっていると思います。
自動航行・画像処理 / 解析について
また自社で開発したソフトウェアで自動航行を組んだりもしています。
DJI Terraでも2Dオルソ画像生成や3Dモデリング生成解析が出来ることを教えていただいたので、またやってみたいとは思います。
Capture One for Phase Oneはオート補正も使えて便利ですが、自分で「この項目を調整する」と決めて、明るさを微調整しています。
撮影した画像はPhase Oneカメラ専用の写真編集ソフトウェア「Capture One for Phase One(https://www.captureone.com/ja/about-capture-one)」で閲覧・編集・JPEG化等ができます。
こちらは商品に付属されており、10PCまで同アカウントで使用可能です。Phase Oneカメラで撮った写真なら永久的に最新版ソフトが使用できます。
高性能なPCの方が処理速度は速いですが、実際に普通のPCでもダウンロードして使う事は可能です。
以下の画像内、左が補正前・右が補正後です。
ラージフォーマットセンサーのハイダイナミックレンジのおかげで、補正して自然な明るさまで持ち上げられます。どのように撮っても後処理でリカバリーできるのは非常に良いポイントです。
今後の展開について
後はDJIのドローンでの親和性が高く、非常に使いやすいのも良いと思います。
気になる点としては、重さがあってDJI Matrice 300/350 RTKの真上につけられないことです。
・洋上風力発電点検(ブレードの長さが100~200m)を船で行かずに、陸路から自動航行でPhase OneのiXM-GS120カメラで点検をしてみたいと考えています。
おかげさまでPhase Oneのカメラの事が改めて分かりました!
「もう少し商品について知りたい!」
「自分の業務にもドローンを活用できる?」
Phase One商品をお探しの方は、Phase One産業機カメラ正規販売代理店のシステムファイブまでご連絡ください。
どんなご相談でも構いません!
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