福島県いわき市で「クマ被害」調査に挑む! 最新赤外線AIカメラ搭載ドローンと上空SIMによる長距離監視飛行検証

福島県いわき市の自治体から「クマの人的被害対策」を、弊社代理店の株式会社酒井組様がドローンで依頼されたとの事で、現行のDJI産業ドローンで検証して参りました。
今回はその時に行えた最新機能をご紹介しつつ、DJI産業ドローンで行えるクマ対策についてのユースケースをご紹介させて頂きます。

※実際にクマを見つけてドローンで撮影した事例もございます。
 こちらもご覧ください。(赤外線カメラ搭載ドローンによる熊の農作物被害対策の検証【後編】)

クマ被害で現場が抱える課題


現在多くの報道がされている事もあり注目されているクマ被害ですが、下記のような問題や課題を抱えている自治体が多いのではと考えています。

  • 人身被害リスクの高まり

  • 山間部/沿岸部での見回りの危険性

  • 夜間/早朝対応の難しさ

  • 熊を探す以前に、現場に人が入らざるを得ない状況

人が被害に合わないように、安全に現在の状況を確認できる方法を探している方が多いのではと思います。


そのような意味ではドローンですと

上空から広範囲で確認可能
人が立ち入らずとも遠隔で状況確認することが可能
・藪・起伏の多い地形で人が探すより早い

こともあり、非常に相性が良いと思われます。


ただしドローンであれば何でもいいわけでなく産業ドローンの方が、

ズーム倍率が高くてドローンが寄らずに撮影ができる
赤外線カメラを搭載しており熱源でも探すことが可能
上空SIMで電波が届かない遠距離での飛行が可能
・据え置き型ならオフィスにいながら完全遠隔で状況確認することが可能

など多くのメリットを感じる場面がございます。
是非人命を守る為に、DJI産業用ドローンを活用しましょう。

 

DJI Matrice 4T
赤外線カメラによる「人の存在確認」


実際の検証で葉っぱに隠れていた人物を明確に検知しました。クマ捜索時に最も重要なのは「人が危険エリアに入っていないか」の確認です。
熊を探すドローンではなく、人を守るためのドローンとして活用できることが分かりました。

●DJI Matrice 4Tの赤外線カメラで、雑木林に隠れている人の確認が出来ました!
同じ画角で左側が赤外線カメラで右側が可視光カメラです。赤外線カメラで赤い点になっているのが人でした。

 

 

DJI Matrice 400+DJI Zenmuse H30T
AI検知機能の可能性


1280×1024ピクセル
という、最高解像度の赤外線カメラスペックを誇るZenmuse H30Tで、人物・車両などをAIで検知可能です。
この機能でクマを検知できるかどうかまでは残念ながら検証が出来ませんでしたが、熱源を用いて人物・車両を赤外線カメラを使ってAI検知することは技術的に可能です。

左が赤外線カメラ・右が可視光カメラを並べた送信機での映像です。
1280×1024ピクセルの赤外線カメラで非常に細かい温度変化も確認することが可能です。

●インテリジェントアルゴリズム
AI検知機能を可視光カメラ認識か赤外線カメラ認識かを選ぶことが可能です。
熱源で検知したい場合は赤外線カメラ認識をお使いください。

 

クマ捜索で直面する「伝送が途切れる」問題を
上空SIMで解決

クマ出没エリアは

    • 山間部

    • 樹木が多い

というDJI OcySync 3・4といった優秀な伝送機能を使っても、尚映像伝送が途切れるケースが多発してします。
そうなると操縦者が近づかざるを得なり、本末転倒なリスクがございます。クマ被害対策において、通信の安定性は検知性能と同じくらい重要となります。

今回DJI Matrice 300 RTK(※DJI RC Plusの送信機を使用)にDJI Dongleを機体に繋ぎ、上空SIMで飛行を行ってみました。2.1kmで途切れてしまったDJI Ocysync 3伝送でしたが、5km先まで飛ばしても遅延なく操作を行う事が出来ました。
これで電波が途切れずに、いつまでもクマを探索することが安全圏で可能となります。

DJI Matrice 300 RTK 通常伝送 2.1km離れた時の写真
→写真内黄色の枠を見るとRCが×になって伝送が途切れてしまいました。本来であればここで操作が出来なくなります。

DJI Matrice 300 RTK 上空SIM 5km離れた時の写真
→写真内黄色の枠の4Gはまだアンテナが3本も立っています!まだまだ奥まで操作が可能です!

※オススメサービスの紹介!

上空SIMを使ったドローン飛行では、電波法をはじめとした各種法令への対応が必要になります。
そうした中で、KDDIスマートドローン社が提供する上空電波パッケージを活用することで、法令に配慮した形で上空SIMをドローンで活用することが可能です。

ご紹介する上空電波パッケージには、次のようなメリットがあります。
法令に準拠した上空専用SIMでのドローン運用が可能
DJI Cellular Dongleなどの通信機器を追加購入せず、レンタルで手軽に導入
上空電波を使った飛行に関する運用・技術面のサポートを直接受けられる

「通信の扱いが難しそう」「法令対応が不安」といった方でも、安心して検討できるサービスです。

詳細については、こちらの上空電波パッケージお問い合わせフォームよりご確認ください。

KDDIスマートドローン社より直接ご案内差し上げます。

 

DJI Dock 3 × Matrice 4Dシリーズ
無人・自動巡回という解決策

熊が出没するエリアを、人が行かずに定期的に監視したい需要もいただいております。
自動航行による巡回・遠隔確認が出来るDJI Dock 3はまさにその需要を満たす商品です。

熊を追いかけるのではなく、熊が出る場所を常に“見ている”運用が可能です。
新自動航行のパトロールルートでは、AIで人・車両・船舶を認識すると、
良い画角でズームを行って自動で対象物を撮影を行うことが可能です。
毎日飛行することが出来れば、クマの生態調査も簡易に行える可能性がございます。

DJI Dock 3+DJI Matrice 4DでDJI FlightHub 2でバーチャルコックピットの映像。
夕暮れ時にパトロールルートを行い、人が何人いたら撮影するかなどの細かい調整を行っています。

 

検証から見えた
クマ被害対策における現実解


DJI産業ドローンは「熊を探すため」ではなく「人を危険から遠ざけるため」のソリューションとして使える可能性があります。

  • 現場に人を出さない

  • 離れた場所から状況を共有

  • 継続的に監視する

今回の福島県いわき市での検証は、クマ被害対策における現実的なドローン活用の一例となりました。被害に困っている方へのユースケースになるのではと考えており、この記事でドローンを活用するイメージが付けばと思います。

 

おまけ
DJI Zenmuse L3で山の点群取得


クマ被害で検証した山で、DJI Matrice 400とDJI Zenmuse L3で点群取得飛行(レーザー測量)を試しました。
地表面まで点群が届き、断面も綺麗に取得することが出来ましたので共有いたします。

 

今回ご協力を頂いた株式会社酒井組様について

株式会社酒井組(https://kksakaigumi.com)は福島県いわき市に本社を置くドローンによる、送電線点検・消防活動(消防団協力事業所)・有害鳥獣の生息状況調査業務を行っている会社です。

特に赤外線カメラ搭載型ドローンを使用した有害鳥獣の生息調査に力を入れております。
市民からの目撃等の情報が多く寄せられており、従来の現地調査では、痕跡が確認されないなどの理由により特定に至らず課題があるため、サーモカメラ搭載ドローンにより、目撃等があった地点での生息状況を効率的かつ安全に把握し、迅速な市民への周知(安全・安心)を確保する為、市発注の調査委託業務を行っています。

 

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